039. 勘弁



 「もう勘弁ならねぇっ!」
 な〜んて台詞はよくありますが、日常生活ではあんまり使わないかな?
 でも、方言によって使う地方もあるんでしょうか。
 「勘弁」の「勘」は「かんがえる。奥深く突き詰める」「かん。心の底で直覚的にぴんとくる心の働き。第六感。」
 「勘弁」の「弁」は「わきまえる」。
 「勘弁」の意味自体は「考えてわきまえること。」「過失を許したり、すべきことを免じたりすること」「やりくりが上手なこと」。
 ※漢字の意味は漢語林、言葉の意味は広辞苑。
 私たちが主に使うのは、二つ目の意味ですね。
 「勘弁してちょうだいっ!」ってなると、「許してください」。
 「勘弁ならんっ」になると、「許さない」。
 なんですね。
 漢字の意味から考えると、勘所を弁える。大事なところを弁えなさい、弁えてないから怒られるんですよ、ということ。
 日本語って、難しいけれど、こういう角度で考えると表意文字のおもしろさが出ますね。
 とはいえ、最近は「KY(空気が読めない)」などという言葉が流布していたり、コミュニケーションがうまくとれない人も増えている(私も含め)わけですから、ここがとっても難しいところなのかもしれません。

2014年10月28日
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