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063. 駄目
禁止だったり、否定だったり、そういう言葉ですが。
「駄目」という言葉から連想するのは、子どもの頃読んでいた本ですね。
もうタイトルも忘れちゃったけれど、きゅうりを食べる猫の話。
おばあちゃんのところに、猫がいて。
確かその猫が遺産を相続するとかのお話だったかなんかだと思うんですけれど。
それで、「猫に気に入られること」が条件。
主人公の女の子は、遺産とかじゃなくて、ただただ、そのおばあさんがかわいがっていた猫が可哀想で、一緒に暮らしたいだけ。
でも、必死に呼びかけても、猫は反応しなくて。
きゅうりを手に必死に呼びかけて、でも、来なければ処分されるだかなんだかで。
「駄目! 来なくちゃ駄目っ!」って呼びかけると、猫はその女の子のところへ来るっていうお話だったと思います。
種明かしは、その猫がいたずらもので、おばあさんからいつも「○○しちゃ駄目よ」「△△して駄目ね」と言われていたので、「自分の名前を「駄目」だと思ってるんじゃないかしら」と言っていたということなんです。
確かに、何度も何度もそれを言われると、耳についてしまって、ちゃんとした効果が出ない場合もありそうですよね。
最近、巷では「褒めて伸ばす」っていう言葉が氾濫していますが、やっぱり、「駄目なものは駄目」だと思うのです。
失敗を責めてはいけない。
失敗の中のいい点を見つけて、褒めて、次は失敗しないようにしようね、というのはいいと思います。
でも、やってはいけないことは、どんないいところがあっても、駄目なのです。
それを教えるのも、大人の役目なんじゃないかと思いますけどねー。
2015年10月23日
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